2023年の#256fesで公開したローポリのアルシェインさん。クリックで動画が表示されます。(約6MB)
#256fesとは「ポリゴン数を256以内に収めて何か作ろうぜ」という、有志のお祭りのようなイベントです。
特にきっちりとした規約がある訳ではなく、2月8日(2の8乗)を目安に、各々がSNSで自由に投稿する形になります。
私は今回が初参加…というより、そもそもローポリキャラを完成させられたのが今回で初めて。制作から公開まで時間は掛かりましたが、その分勉強になることも沢山ありました。
折角なので、本記事でモデルの詳細や制作した感想などをまとめておこうと思います。
概要
モデルのワイヤーフレーム表示とテクスチャ+UV画像。
ポリゴン数はキャラクターで256、武器で127、テクスチャはキャラクターで256×256px、武器で128×128pxです。
アルファテクスチャ、両面ポリゴンなどは不使用。髪の毛は立体タイプで、どの角度から見ても破綻しないように出来ている…はず。
モデリングはBlenderを、テクスチャ塗りはClip Studio Paintを使いました。
以前に同キャラクターのハイポリモデルを作った時はSubstance Painterの体験版を利用したのですが、ローポリでは継ぎ目の処理などが比較的簡単で通常のペイントツールでも塗りやすくてよかったです。試用期間も終わっていたので…
制作時は余裕がなくて見送りましたが、動かすことを前提にするなら表情差分も作りたかったですね。表情部分を独立させてテクスチャ1枚、髪&服&杖をまとめてテクスチャ1枚にすれば収まりがいいように見えます。
余談ですが、杖は当初256ポリゴンで制作したものの、輪郭が綺麗になりすぎてキャラとの落差が大きかったためボツになりました。作り直した杖には満足していますが、ピッタリ128ポリゴンに出来なかったのが微妙に悔やまれます。
デザイン
モデリングにあたって使用したイラストやガイドなど。
SDイラストは2022年11月頃、杖のラフは2021年1月頃に制作したものです。また以前に作ったハイポリモデルもあったため、キャラデザに関しては殆ど迷わずに作業を進めることが出来ました。
256ポリゴンに収めるにあたって一部デザインを変更しましたが、却って無駄が省かれて良くなった部分もあると思います。ただ、元のデザインがいささかシンプルで主張がないため、もう少し意匠を加えてコンセプトが伝わるようにしたいですね。
感想
まずはキャラクターを完成させて公開できたこと、これが一番嬉しいです。お蔵入りが多い人間なので…
そして制作では、泣く泣くディティールを削ってポリゴンを節約する過程が苦しくも楽しかったです。
前述のように#256fesの要件を満たすために改変した箇所も多く、それによって新しい発見も沢山ありました。様々なテーマや媒体でキャラクターを表現することの意義を実感した制作になったと思います。
因みに、制作を開始したのは2022年の2月でした。その年の#256fesを見て触発されたものと思われます。
しかし三角形256個の制約は思ったよりもずっとシビアで、キャラクターの後頭部と髪がスカスカなのに既に252ポリゴン。「どうすんのこれ…」とフェードアウトし、制作を再開したのは10ヶ月後の12月でした。
そこからは意外と順調に制作が進み、翌年2月に完成。公開用の画像を急いで作った次第です。個人的には作品の制作よりも公開用のアレコレを用意する方が大変な気がしますね…
2024年の#256fesはどうするか未定ですが、このモデルに背景を作って見栄えの強化などはしてみたいですね。ヴィネット系の作品とかすごく好きなので…
いずれにせよ、ローポリはコンパクトで制作しやすい&楽しいので今後も続けていこうと思います。でも次にキャラクターを作るなら512ポリゴンくらいは欲しいかな!